第1羽 <カラス>
 
 野鳥に興味のない人でも大抵は「カラス、
ハト、スズメぐらいは知っている。」と答え
ます。そんな誰でも知っている鳥にも秘密は
あります。第1羽(話)はカラスについてお話し
します。
 実は「カラス」と言う名の鳥はいないので
す。カラスにも種類があって街の中でゴミを
あさって嫌われている黒くて大きい鳥にも2
種類あることをご存じですか(他にも黒くな
いカラスの仲間がいたり、このあたりにはい
ない種類もありますがそれはまたいつか)。
 その街中の2種類のカラスというのは「ハ
シボソガラス」と「ハシブトガラス」と言い
ます。「ハシ」というのは嘴のことで嘴が細
いか太いかの違いがあります。実際には太い
細いというのは相対的な比較なのでわかりに
くいかもしれませんが嘴からおでこにかけて
の形状が決定的に違うのでそれで見分けるこ
とが出来ます。鳴き声もハシボソガラスはガ
ァー、ガァーと濁っていて、ハシブトガラス
はカァー、カァーと濁りがない鳴き声です。
 <<ネットで検索してみて下さい>>
 名古屋ではどちらもよく見られますが、東
京ではハシブトガラスの方が多いようです。
さて皆さんの近くで電線に止まっているのは
どちらでしょうか。よく見て下さい。
私たち野鳥の会の間では「ブト」、「ボソ」
と読んでいます。皆さんも見分けられるよう
になったらカラスと呼ばず、「ブト」、「ボ
ソ」と呼び分けて下さい。
 カラスは頭が良くていろいろな逸話があり
ますが、私が一番驚いたのが潮干狩りをする
カラスです。潮が引いた海岸でアサリを拾い、
それを堤防のコンクリートに落として割り、
中身を食べるのだそうです。びっくりです!